Bi2Sr2CaCu2Oy

2012年7月30日 (月)

Bi2Sr2CaCu2Oy-T1-12 (その6)

先週金曜日の記録

磁束ジャンプ後、多少ドリフトが減ることを期待したが、相変わらずであった。出張のため、この実験はここで終わりにすることにした。

磁場を印加した際、10.05Tで永久電流モードにしたが、磁場を下す際には減衰分を考慮し10Tでスイッチのヒーターを焚いたが、それでも磁場が増える方向に電圧が発生した。すなわち、磁場は10T以下になっていたことになる。磁場の減衰率は30ppm/hour以上ということになる。このままでは、ピンの強い超伝導の実験は難しい。超伝導磁石の発注書類は準備中だが、なるべく早く処理したい。

2012年7月26日 (木)

Bi2Sr2CaCu2Oy-T1-12 (その5)

前回のスキャンは、途中で、磁束ジャンプがおきて試料が大きく動いたようで、フィードバックレンジではトンネル電流が流れないところまで試料探針間距離が離れてしまった。再度アプローチしてスキャンしたところ視野が元の場所に戻っていたので、改めて、超伝導電流の減衰とそれに伴う磁歪が視野のドリフトの原因と考えられる。

明々後日から出張が続くので実験がしばらくできない。最後に、短いスキャンで磁束1本を詳しく見ることにする。±50mV、71layers、変調振幅1.5mVrms、6nm四方、64×64点、約19時間のマッピング。

2012年7月23日 (月)

Bi2Sr2CaCu2Oy-T1-12 (その4)

結局、ドリフトは相変わらずで、やはりマグネット更新が必要であることを再確認した。渦糸の電子状態は、数年前のデータを再現しており、渦糸中心の非占有状態に状態密度のピークがある。

低エネルギーの準粒子干渉をもう少し精度よく見るために、ドリフト分だけずれた視野で新たなマッピングを開始。±25mV、17layers、50nm四方、256×256点、変調振幅2.5mVrms。約60時のマッピング。

2012年7月21日 (土)

Bi2Sr2CaCu2Oy-T1-12 (その3)

結局、今日から実験を始めることにした。磁場を10.05T印加してから18時間程待ったことになる。一旦25Kまで昇温し、試料内磁場分布の均一化を図った後、1.5Kに降温しマッピングを開始した。±36mV、25layers、50nm四方、256×256点、変調振幅2mVrms。約48時間のマッピング。

2012年7月20日 (金)

Bi2Sr2CaCu2Oy-T1-12 (その2)

無事アプローチした。探針が若干不安定だったので、バイアスを+-2Vまで印加してスキャンし、安定化させた。スペクトルが正常であることを確認してから探針を引き、25Kまで昇温して10.05Tの磁場を印加した。 これまで、永久電流の減衰に悩まされていたが、しばらく待って電流が落ち着いてから実験を始めることを試みる。0.05Tは減衰を見越した分である。 安定させられる1.5Kまで冷却し、明後日に再度昇温冷却して実験開始するつもりである。

2012年7月19日 (木)

Bi2Sr2CaCu2Oy-T1-12 (その1)

昨日の試料も不安定なBi2212ではないところにアプローチしたようで、早々に撤退した。

正直、Bi2212で2回続けておかしな表面にあたることは極めてまれであるが、STMの動作自体には異常がなさそうので、試料以外の問題とは考えにくい。別の試料を劈開して、アプローチを開始した。

Bi2Sr2CaCu2Oy-T1-11 (その1)

昨日、FIM時にMCPに異常な明るい場所ができてしまっていたので、試しに超高真空中でMCPに規定の高電圧を印加し、30分程度デガスを行った。ベースの真空度が1.2×10-10 Torr程度だったのが、デガス中は2.7×10-10 Torrだった。これが効いたかどうかはわからないが、明るい場所は無くなり、正常なFIM像が取れた。3.1kVで探針先端を原子一つにした。

その後、試料を窒素温度で劈開し、アプローチ開始。

2012年7月18日 (水)

Bi2Sr2CaCu2Oy-T1-10 (その1)

以下、昨日からの記録。

日曜日にアプローチ開始したAu(111)は、ステップは見えるものの、表面が汚く、ヘリンボーンが全く見えない。仕事関数は数eVで正常値であるが、スペクトルにも表面状態のエッジが見えない。じっくりクリーニングしないといけないようだ。使っているArガスはもう何年も前に仕込んだこのなので、あまりきれいでない可能性も高い。高純度ガスを注文したので、交換後クリーニングを試みることにする。

これまでのFIMによる探針クリーニングでBi2Sr2CaCu2Oyを測定することにする。Auにアプローチした探針は3kV程度でイメージが取れたが、探針に1kV位印加するだけで、MCPの隅に明るいところができてしまう。探針の位置を動かしてもこの明るい場所は移動しないので、MCPの問題である可能性がある。とりあえず、FIM像は取れているので、クリーニング後セットした。試料を窒素温度で劈開した後、アプローチを開始。

今朝、アプローチしたが、清浄な劈開面ではないところにアプローチしたようで、STM像がBi2Sr2CaCu2Oyのそれとは全くことなるガタガタのものであった。これから、再度探針クリーニングと別の試料の劈開を行う。

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