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2011年12月 6日 (火)

LiFeAs-SK187-9 by 3He-STM(その2)

正常にアプローチしたが、Z offsetを伸ばし切ってもトンネル電流がとれなかった。180V、200Vと1ステップずつ進めたが、やはり電流を検出しない。250Vでさらに1ステップ進めて、ようやく電流が取れたが、その後、急速にZ offsetが伸び、FBZで60 nm(較正はあまり良くない)近く引いた場所で安定した。最近、アプローチにかかるステップ数が増えたり、シェアピエゾの挙動が若干おかしい。要チェックである。

今回は、探針はなんとか原子分解能はあるが、相変わらず、超伝導を示さない、欠陥の多い表面だった。但し、Snと思われるリング状の欠陥のサイトは同定できた。STM像の格子点の間に欠陥の中心がある。Fe(Se,Te)ではSTM像はカルコゲン格子を見ているので、LiFeAsではAsが解像されていると考えると、SnはLiサイトを置換している(あるいは、その上下にある)ことになる。Li+とSn4+のイオン半径は、4配位の場合それぞれ59pm、55pmなので、置換してもよさそうである。しかし、その場合、Feサイトの点欠陥と同じ扱いができるかどうか、理論家の方に聞いてみなければならない。

特に価数が大きく異なるので、キャリヤドープがどのような効果を与えるのか気になる。現時点では、100meVまでのトンネルスペクトルが、欠陥の多い試料でも少ない試料でも、超伝導ギャップの有無を除いてほとんど同じであるので、最も単純に期待されるリジッドバンドシフトはおきていないと言える。

一応この表面で分光イメージングを行っておくことにする。40nm四方、256×256点、±15mV、変調振幅1mV、31点、約62時間のマッピング。

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